海に焦がれる碧い書斎

感想、考えたことの記録

経験は知識なり

今回読んだ本はこちら

 

「どうせ無理」と思っている君へ 本当の自信の増やしかた

「どうせ無理」と思っている君へ 本当の自信の増やしかた

 

 

そしてこの本を読むきっかけは

ある動画を見たこと。

 

Hope invites | Tsutomu Uematsu | TEDxSapporo - YouTube

 

20分を感じられない、

情熱と情緒あふれ、涙が出るプレゼンでした。

テクニックや心理的なものよりも、本人の経験・体験・知識をフル活用し且ついろんな人にわかるように難しい言葉を極力使わない、その言霊にただただすごいな、と。

本も出されてるということで見つけた1つがこれでした。

 

挿絵の柔らかさや内容からすると児童向けではありますが、大人と言われる歳でも充分通じるところはあります。

 

夢や自信を持つこと、その方法。人と関わり合うこと、広い世界を見ること。その大切さや良さを説いてるわけですが、ポジティブさだけで押し付けるのでなくあくまで著者の経験や体験そして知識に基づき紐解いているのがポイントです。特筆すべきは書かれている本人の具体的な経験もといエピソードが思った以上に赤裸々に書かれたこと。身体にまつわることや恋愛など、割と人を選びそうなことも書いてます。それも美談ではなくどちらかというと失敗談だったりあーそういうことあるよね、なものだったり。そのあたりは大人という社会モデルを見る、という児童の目線で見ると入りやすいですし大人から見ても納得しやすい描写だと感じました。

 

本の内容を見るとわかりますが、

著者はかなりの本好きであり、ゲーム好きであり物作り大好き人間です。

そんな人が自己肯定を強め熱いメッセージを発せられるのは、彼の家庭や環境の影響も強いのだろうと感じます。上記の動画を見れば祖父や祖母を敬愛しているのが伝わります。

これは彼の強みだと思いました。

 

 

好きなモノコトがありながらも、もがき苦しみ否定し、自ら傷ける人が少なくない背景は自分にとっての周囲の世界・環境そして家庭何かをで否定されたり拒まれた背景があるのではないのでしょうか。

彼も学校で否定された経験を多々持ちつつも、あのような世界を築き今の立場になれたのは、家族や周囲の人が彼をみてくれていることで好きなモノコトを維持できたからなのだとも。なんだか思わず「いいなぁ」と思ってしまいました。

 

 

 

大人になると、自分に対して否定や断絶をしてくる人、嘘や美味しい話を持ち出して騙そうとする人も増えてきます。そんな人とうまく付き合ったり距離取ったり、はたまた避けたりする能力が問われます。その一方で大事な注意や指摘そして肯定してくれる人は減る。見つけたら手放さないように礼節を持ってかかわるのは必須。それは現実だとしみじみ感じます。

 

しかし子どもの頃に必要な肯定や安心感をなかなか得られずに歳を重ねると、この現実に立ち向かうのに不安定なまま時を過ごすため過剰なエネルギーが必要になってしまう。

 

大人の場合、どうすればこの本の解くような世界を見られるのだろうか、としんみりしてしまいました。