海に焦がれる碧い書斎

感想、考えたことの記録

Mia REGINAという物語

7月16日の下北沢シャングリラでは

3人のシンアイなる女王様たちの、華やかなラストステージが行われていた。

思ったよりも早く来たその時を見届けた私から、

感謝の気持ちを込めて、1オタクが見てきたこれまでとその時をつづる。

 

Mia REGINAとは

霧島若歌、上花楓裏、ささかまリス子の3人による

アニソンボーカルユニット。

ランティスから2016年8月24日発売シングルETERNALエクスプローラー」で

デビュー。

3人ともパフォーマンス・好み・特徴・ヲタクな要素がバラバラな中

長年ステージに立つその経験から、あらゆるジャンル楽曲をものにする。

それだけでなく見る人にとって親近感がわき、背中を押してもらえるような歌を届ける。

これ書いてる人のプロフ

アイカツ!おじさんをやっていくなかで歌唱担当のことや

秋葉原ディアステ―ジに関心を持つ。上記ユニットもその延長線上で知る。

記憶する限り最初に行った現場は2019年11月ラクーアガーデンシティで行われた 「純正エロティック」リリース記念イベント。以降、いくつかのイベントやワンマンに参加し、今月のラストライブにも足を運んだ。

 

ミアレジの軌跡

華やかかつ親しさを求めて

上記でも似たことを書いたが、このボーカルユニットのすごさは

どんなジャンルの楽曲も歌い上げ、かつユニットの色をしっかり出す」ことにおいて

ずば抜けているということである。

バラード、ちょっと懐かしい電波ソング、ロックなどなど……

冗談抜きで「新曲出すたびに新規開拓」しているようなものだった。

考えてみれば3人とも10年以上、秋葉原のライブ&バー店舗にて身近な距離で表現し続けている。(いた。)歌唱担当の時はこれまた多岐にわたるジャンルの曲を歌い「LIVEによって歌詞の振り分け、ダンス振付やフォーメーションが多少異なる演出」という、ステージに一度でも立ったことのある人なら鬼のような環境下と感じるそれを、長年やってきたわけで……。いやこれ文にするととんでもないなこれ。

歌唱担当の時はキャラや世界観を重視していくためヘアメイクも長髪ありきだったり、ある程度の優雅さが求められていたが、

ミアレジの時では「3人それぞれやってきたことを歌にのせてぶつけて聞く人の心を揺さぶる」姿勢なので、おのずとファンやオタクもそれに応じるように声を荒げて拳を掲げ「互いに戦いあう」かのようなライブがデフォルトである。それでいてただ「つよつよ」なことをしていくだけでなく、初心者orペンライトがない状態でも楽しめるパフォーマンスを曲に取り入れることで、親近感を持たせるということにもかなり力を入れていた。これはディアステという特殊環境にいたからこそできたものだと思う。ある曲では突然じゃんけんタイムが始まって負けた人はスクワットするのがあるんだが、まさかラストライブでやるとは本当に思わなかったよ……。

 

結構色々やってた

ライブは所属先関係、外部、野外やってきたのはもちろんだが

パーソナリティを務めるラジオ番組の出演(THE CATCH)や

同レーベルアーティストとのコラボライブ(アニ☆ディア)の企画・開催など

多岐にわたっていた。

当方はアニ☆ディアに2回参加したことがあり、想像を超えた化学反応をライブという場所で見られたのは本当にいい経験だったの思う。milktub出演回の時はどうなるか全く想像つかなかったが、意外と(?)相性良かったなあ。なんだったんだあれ

 

そして何より忘れてはいけないのが

2020年10月に行われた「ANIMAX MUSIX NEXTAGE ONLINE supported by U-NEXT」

である。

簡単に言うと、「多数のアーティストが参加する大型アニソンライブイベント

ANIMAX MUSIX」の参加権をかけたイベント」である。演目後のアンケート結果などを踏まえて大型ライブの参加者が決まるうえ、特にわかさまは「これまでANIMAX MUSIXを「見ていた」」ということでステージに立つことに対し並々ならぬ熱意を放っていた。しかし、時期が時期……。本来観客有りでやるはずだったそれが中止・延期され「オンライン」となったのだ。

(念のため言うと、一度中止となったものを違う形でも復帰させるというのはそんなに簡単なことではない。やってくださったことに感謝)

結果として、ミアレジ含めた全参加者のパフォーマンスはそれぞれ内容が異なることもあり配信上でも非常に濃い時間を送ることができたし、無事に参加権を手に入れることができた。

 

話はそれるが、ミアレジがこのNEXTにかける思いが並みならぬものだというのを感じたあまり、こういうのを作ったりして、結果公式垢に認知されたり(?)

 

 

今思うともっとなおせるところあるな、と恥ずかしいけど

当時の必死さと真剣さ(そして急いで作った)のもあるしまあいっか……

 

 

配信中に時折司会者によるアーティスト紹介・トークコーナーがあって、Twitterでアーティストに向けた質問が募集されるということで書いたら採用されたうえに三人ともさすがの流れで三者三様トークしてくれたし、司会者はラジオアナウンサーということで内容について「ふつおた」のお言葉をいただけたりでめっちゃ嬉しかった。

 

この配信イベント関係は私にとってもすごく特別な思い出になりましたね……。

 

 

 

ミアレジが教えてくれたこと

ライブは戦いである

先に書いたが「ライブは戦い」なのだ。

演目によっては、演者の表現を静かに受け取るというパターン

(舞台全般、クラシック、男性演者で女性ファンが多いところ他)

入退場が比較的自由で、気軽に多用な表現を味わえるパターンなど

(DJによるクラブイベントやフェス他)

様々な「形」があるが、ミアレジの場合は

演者の下手すれば身を削るそのアツい表現と

ヲタク・ファンがそれに答えて拳をあげたり声を荒げて応酬しあう

生もの同士の真剣勝負パターンにあたる。

これは基本的にバンド演奏やロック、インディーズアーティストやアイドルがあてはまるであろうカテゴリであり、そして

大規模会場というよりはライブハウスなど互いが比較的近い距離で成り立つタイプ。

(大規模系でも成り立つ場合はあるがこれはかなりレア)

そんな真剣勝負系を彼女は毎回やっているので

「泥臭い」という言葉を壇上で放つ。至極当然である。

ディアステ―ジとしては初めて(後に大型になったとはいえ)大型コンテンツに関わった人たちであり、コンテンツ以降アニソンボーカルユニットが組まれたのも事務所的には初めてだし、とにかく前例やモデルケースがない中で作られていったのだ。

(ちなみに、特定のコンテンツを機にアイドル系ユニットが結成されることはいろんな世界で行われているが、そのコンテンツとは別のモノを担うようになったりそれが持続されるのはどうやらかなり難しいらしい)

でもそんな自身たちも様々な経験をし迷うこともあるからこそ、奏でられるものは

とても繊細だし、聞くこっちはめちゃくちゃ全身浴びて動きたくなるときもあれば泣きたくなるときもある。そうして「明日から、もうちょっと頑張ろう」という気持ちにさせてくれるのだ。

 

ペンライトなくても楽しめる

昨今のライブイベントではほぼほぼ定番アイテムとなり、

グッズの一つとしても当たり前になった「ペンライト」だが

実は私がミアレジのライブに行くときペンライトを使うことはほとんどない。

ディアステの文化的なものもあるが、理由としては

曲を全身で浴びて指先単位で”この曲好き!”を感じ演者に示すのに

私はペンライトなくてもいい」と感じたからだ。

これはクラブイベント(特にアニクラ)でもそんなスタンスだが

ミアレジの場合は手拍子推奨な曲があったり

ロックやったと思ったらバラードもやるような人たちなので

「ボタンカチカチする手間と時間が惜しい!」

となってそうなった。

たぶん、今ライブ(特にアニソン系)へ行く人は

ペンライトを持って振るのは当たり前となっているが

一回は何も持たずに「拳で」やってみてほしいなと思うこの頃である。

 

本公演の諸々感想

セトリを見ると主題歌系のみならず、わりとニッチなものやタイアップとかではないのに一定の支持があるか強強なものも含まれた、かなりてんこ盛りだなあと改めて思う。

「タキシード・ミラージュ」のカバーは選ばず「ねぇ、…しようよ!」が歌われたのめちゃくちゃ面白いなこれ(ほめてます)

これやったの?!

今回の目玉はやはり「ミアレジのワンマンライブとしては初めてバンド演奏を迎えられたこと」である。前々から「生バンドやりたいよねー」みたいなトークは壇上でされていたし、特に「I got it! 」はMVからして「バンド迎えずしてどうする!」というほどである。他にも生バンド演奏と相性のいい曲はいくつか浮かぶが、

個人的に一番驚いたのはやはり「DREAMER'S PAIN」がその貴重なバンド演奏枠に入ったことである。

 

 

当時、該当するアプリをやっていたこともあり、言ってしまえば悔しさをかなり感じていたのもあるこの曲がライブで歌われるたびに「うそ!?マジで」という意味で「やったー!」と叫ぶヲタクになっていた。今回もなっていた。

これ見たかった

タキシード・ミラージュっていう曲がありまして。(またか)

これは美少女戦士セーラームーンというアニメ作品シリーズで

起用されたED曲の一つなんですが、どういうわけかED曲がとにかくいいものが多い。

世代的にミアレジや私あたりはセーラームーン初期の方と思われるので

カバーアルバム楽曲の中でにこれが使われたとき、

ただシンプルに「わかる」となっていた。

そんな古の曲なので、ある日の店舗にて、新人ディアガから「タキシード・ミラージュ、原曲知らなくて(ミアレジの)カバーで知ったんですけど素敵な曲ですよね」と言われて「これから今後こういう言葉を受け取ることが増えるんだろうな」と静かに衝撃を受けたこともある。

 

カバーで言うと「VICTORY」も聞いてみたかったし、

(あんな”熱血”な曲で、知らない人からすると「女性が歌うのそれ!?」となりそうなものなのですが、大舞台で堂々とやり切った彼女たちは本当にかっこよくてめちゃくちゃ尊敬したんだよなあ……)

「モバイルバッテリー」で運ばれるふうりさんは1回しか見たことないし、

「Dear!!!」の溢れ出る主題歌&ディアステ感も結構好きやし、

他にもね、いい曲いっぱいあるんですよ(ろくろのポーズ)

 

あと衣装!今回は定番の赤衣装とアイガッイッ黒衣装ということで

他かなり起用されてたピンクの純正衣装が今回ナシなの驚いたりして。

(でも演目と内容考えたらこの2つになるのはそれはそうじゃ)

実はMVでしか使われてない衣装、ライブでしか使われてない衣装とかも

たくさんあるから……なんか…衣装展示イベとかマジでしてほしいです。

入場料払わせてください(個人的にEndless Warp Zoneのゴールド衣装好きで配信で使われてた記憶あるけどたぶん現地で披露されたことない……ですよね?)

 

またその本を開く日がくるまで

と、色々書きましたが

寂しいけど、素晴らしい演目だった。何ならまた進化してた

そんなライブでした。

今回は「区切り」としたライブということもあり

本公演がはじめてのミアレジという方も結構足を運んでいるのを見かけました。

(それにあたってタグ使って「頼むから知ってくれー!」とわめいてたけどごめんやで)他にも関係者、後輩のアーティスト、店舗の元キャストや現役キャストも来られたようだし、いろんな人の背中をまた一押ししてくださったのではないかなと思います。

私自身は例のごとく戦ってくタイプなので感情の変化が忙しかったですが、今回のに参加することでいろいろと自分の感覚を知れたし、また明日から頑張ろうという気持ちになることができました。そして壇上で語られたものを踏まえると「またいつか、きっと」を感じさせるものあったのでその時までなんとか生きていこうと思います。