海に焦がれる碧い書斎

感想、考えたことの記録

読んでて「ヴっ」ときた本

なんというか、頭を抱えた。

 

 

 

「超」入門 失敗の本質

「超」入門 失敗の本質

 

 

失敗の本質、という本をもとに

過去の歴史、組織論、リーダシップ集団心理をわかりやすく書いてます。もうとにかく頭を抱える。

歴史や現代の企業・組織を踏まえていれば踏まえるほど「ヴっ」となること間違いなし。さらに、上に立つ人ほどァア゛ーッてなりそう。

 

今回は企業というものをベースにしているが、

趣味嗜好関係のグループや学校に置き換えると……ヴゥーッ!

 

初版が2012年……ヴーッ!

 

クセが強い達観論

SNSを機に、凄まじい勢いで有名になった人の本を手に取るというのはなかなか勇気がいる。というのも、伝えている内容が宣伝だったりSNSで言ってることと大差なかったりで「本として売る理由」が限られているからだ。

 

しかしこの本にはぶったまげた

 

 

 

新宿歌舞伎町で店を開き、自分の考えを短い動画でこまめに投稿。そのキャラの濃さと達観した姿勢の強さに共感し惹かれた人もたくさんいるだろう。私もそんな1人だ。

 

最初はいわゆる投稿者からの質問に答える形式だったので「あーはいはい」と読み進めると、彼のすんごい過去や経歴による強い観察力と俯瞰して見る姿勢にとにかく痺れる。これがいわゆる「オネェ言葉」で綴られているので尚更強烈だ。ただのイイ答えだけでなく、上に立つ人のあり方や経営論までこの一冊でまとめてサクッと読めちゃうから驚き。うーんたまげた。

所々毒が程よく散りばめられたことでかえって肩の力が抜ける名著である。

 

強いて気になるところあげるならイメージカラーとして使われるピンク、それもこの蛍光色で赤みの強いピンクの癖が強いことである。

 

インプットの選択

耐え忍び悩む日々がとにかく続いていた。

いや、正確には、今もそれなりに続いている。

 

私として困っていたのは「インプット先がガクッと減ったこと」である

今日はあの場所に出かけよう。それがダメならあれをしに見に行こう。それでもダメなら……。

こういった選択肢がほぼほぼ許されなかった。そんな状態が長く続いていたのだ。

そんな中でも「オンライン」で放たれ届いていくものはあった。アーティストやタレントの中にはライブ配信をこまめに行う人がいたり、今度はその配信番組が重なりすぎてどれを見ようか、なんてこともあった。うーん新たなる贅沢

新たなる悩み。

あとそれから、意外と救いとなったのが「読書」であった。今回じっくり向き合ったのがこちら。

 

 

 

自分の中に毒を持て<新装版>

自分の中に毒を持て<新装版>

 

 

ベクトルは違えど、あの「嫌われる勇気」を読み終えたあとと似た感覚を覚えた。

読書してるというより対話しているような気分だった。

 

 

 

読書は面白い。紙をめくると、著者のあり方や著者そのものと対面しているような気持ちになる。読み進めながら「はぁなるほどね」と感心したり「いやそれは……」とひとりでツッコんでみたり。人と話す機会が減ったなら音読してみればいい。おお、意外といろんな楽しみ方ができるぞ、本。

 

 

 

戦う交通安全のススメ

 

激走戦隊カーレンジャーが面白い!

YouTube東映公式で毎週2話分放送してるから見てください!

 

まとめちゃうとこうなるんだけどじゃあなんでこんなに人にすすめたくなるくらいハマってるのかをもうちょっと書いていきます。

これを書いている現在では9.10話が配信されており、巨大ロボも登場してます。

※リンクを貼りたいのですが期間を終えると非公開になるので、まず作品名を入れて検索するのがおすすめです。

 

ざっくりまとめるとこの4つです

  • 脚本がとてもウマい
  • 一般市民の成長物語
  • とにかく車がいっぱい出る
  • 今では絶対できないアレコレ

 

 

 

脚本がとてもウマい

とにかく話の構成がよくできてるというか引きつけ方がすごいんです。

 

私がカーレンジャーのことを知ったのはたぶんゴーカイジャーというレジェンド出演祭り戦隊だったかなと。その時インターネット上のオタクたちはこぞってカーレンジャーをカオスとかギャグとか言ってて、どちらも好きな私はなんとなく気になっていて、それで公式からついにきたと思ってみたらとんでもない、

カオスはたしかにあるけどそもそも

1話1話の構成がよくできてる!

調べてみるとメイン脚本は長いことアニメ忍たまボーボボに関わってたり、お弟子さんたちの中には銀魂のメイン脚本やってる人やあのニンニンジャーやジオウのメイン脚本の人もいたりで、なんかこの時点で納得したよね、何か。(めちゃくちゃ褒めてます)

お話ってやっぱり谷と山、光と影、虚偽と現実とかそういう対立や差異の表現で作品の面白さが出てくると私は思ってるんですが、それをしっかり描きながらもなんでそれ?みたいな癖の強いコメディがちょくちょく出る。

代表的なのは怪人巨大化ツールの芋羊羹ですね。

他にもいっぱいあるんですがあげたらキリがないので皆さんその目で見て確認してください。

 


戦士はあくまで一般市民

先述した謎コメディはやりすぎると飽きちゃって途端に話についていけなくなるんですがそこに戦士の成長物語という根本がちゃんとあるので、この作品ではコメディ要素というファンタジー部分と成長物語という現実の絶妙なバランスで成り立っています。

 

戦士となる5人は自動車会社で働く一般市民。それぞれ仕事や得意分野など違いはあるものの突出した激ヤバな才能があるわけでもない。

なので、戦士になったきっかけも自らの意思ではなく、宇宙からやってきた(ちゃっかりしっかり賢いボーイ)ダップに無理やり巻き込ま……お願いされて、なんですよね。それでいいのか……(面白いからいいです)

とはいえ一般市民なのであるときは変身ブレスをなくしちゃうし、喧嘩もするし、仕事に嫌気がさしたり、そういう些細なことがいつもなんかしら起きている。むしろそれがきっかけで大ごとになってしまうのもある。怖いねー。

そんな彼らも、戦う中でこうしていこうと見出したり仲直りする姿ってなんか励まされるんですよね。たぶん大人や大きいお友達は「あぁ……」としみじみ見ちゃうと思います。

この一般市民という軸もとい共感要素はカーレンジャーには絶対欠かせない、評価されるべきはコメディだけでなくこの部分もだと確信しています。


とにかく車がいっぱい出る

これも外せませんね。

戦士それぞれ1台あるし、移動したり怪人の前に駆けつけるとき現時点では車に乗って現れたりします。なんて華やか。

合体ロボットの元も車。敵怪人も車持ってます。どうやらゾンネットちゃんも車もってますね。怪人側はデコレーション具合がすごい。

そしてそんな車たちが公道を走る走る。

10話に至ってはチャリの暴走族怪人と車に乗ったカーレンジャーが追いかけるんですが背景はもろ民家だらけ。よく撮影できたなーとびっくり。そのぶん臨場感は半端ないです。


今では絶対できないアレコレ

先述した車のシーンはまさにこれだろうと感じますが他にもあります。ゾンネットちゃんの……ゲホンウホン!

まずビンタ、グーパン描写あります。変身後じゃないやつで。ダップがとあるメンバーにビンタしたときは素でびっくりした。というよりもむしろ「このシーンに驚くということは、今作られてるものは考えた上に選んだ中で表現してるものなんだなー」としみじみ。あれですね、別作品ですがあのクレヨンしんちゃんでの昔と今における表現の違いみたいなもんです。

他にも今なら明らかにほにゃららハラスメントだと言っていいものもあります。それだけ時間が経ってものの見方が変わったのだと思います。

 

 

そんなわけでバーっと語りましたがカーレンジャーは本当に面白いですよ!戦隊の中で王道かと言われたら返事にちょっと間が開くかもしれませんが非常に濃い世界観と構成はいろんな人を夢中にしてくれるだろうと答えられますね。

連日の情勢やニュースで疲弊する中、彼らの物語に励まされてる自分がいます。

未来があるのは覚悟の証-ゲイツマジェスティ-

Vシネ視聴はもしかすると超久しぶりか初めてかもしれない、ということでゲイツマジェスティ観てきました。

セカンドライダーのゲストも何名か呼ばれて、お祭り騒ぎ感をOQからお裾分けしてもらえたかのような感じで終始ニヤニ……ニコニコしてました!え?本当は制服姿の海東が見たいのが理由だろって?そうだよ。

 

 

 

 

以下ネタバレ注意

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

シンプルに

ゲイツ役の押田くんの芝居・表現がビビッと来たなぁと感動。学生モードと記憶を取り戻して覚悟を決めた戦士モードとでは全然雰囲気も表情が違っててすごかった。本編でもなんというか目に吸い込まれるものがあるけどもっと吸い込まれたよ今回。

終始ホワホワしてたソウゴとツクヨミ(まぁ戦ったとはいえ記憶は取り戻さなかったみたいだし)との対比もあって、本編とは異なる「世界」が見れたなぁと。

 

そして何よりゲイツがちゃんと海東の目的を言葉として出してくれたのは結構救いでしたよ。

だってディケイド はだいたいカオスとかしてて言葉として明確にさせるシーンがそんなになくてそこがまたジワジワくるんだしそういうところがなんだかんだ好きで好き……ハイ

 

そしてなんで海東はゲイツにちかづいたかといえば、

白ウォズがディエンドの力を奪う→

白ウォズが近づくのはゲイツ

ゲイツをけしかける

 

てことですよねそこちゃんと言って!

何転校生に変装してゼロ距離煽りでゲイツのポケットに手を突っ込んで確かめてんだよ!めちゃくちゃじゃないか!そこが好きだよ!

 

 

 

とはいうものの、伊達さんや照井くんの言葉にはグッときた。

人生何があるかわからないから面白い

 

何になりたいかじゃなくて

誰のためになるかだ

 

 

 

あれ、めちゃくちゃとか言ってごめん

すごく大事なこと言ってるね……?

それでこそせいぎのヒーローだね……?

あとお二方素敵なお姿でなんか画面越しに久しぶりに会えた感じがして嬉しかったです……!

 

 

さて改めてこのジオウという世界を考える時

 

  

ディケイドは「闇と混沌」

ジオウは「光と創造」

なのかなーと思った!

 

だってディケイドは破壊者と盗っ人がいて

ジオウは王様(魔王)と救世主ですよ?

ジオウの方がバランスとれてません?

実際ジオウOQではめちゃくちゃ具合をラスボスから指摘されましたからね!(それにしてもすごいメタだよね)

平成の記念ライダーとしての差異がうまくできてるなとしみじみ。どちらもそれぞれの良さが

あって、これからの物語が楽しみになる1作でした。

 

 

 

 

あと海東氏がゲイツにお宝を渡す時なんか高いところからやってたシーンで不意に「そういやジオウ本編でも士もなんか高いところから座って眺めてるシーン結構あったなーなんだよ結局士と海東は仲良いんじゃねぇの?なんなんだよ?(好き」てなってこのめちゃくちゃ&しっちゃかめっちゃかにする感じが海東なんだよなそうそれでこそ海東だ!となって終始ニヤニヤしてた。あと本編で白ウォズから奪った1000%チートタブレットをまさか今回で使うとは思わなかくて爆笑してた。

 

最後にスウォルツさんが意味深なことを言っててシメてくださったので是非ともゲイツ主軸世界やってくれたらなと思いましたまる!

 

 

 

追記:ウォズに突然お色気属性追加されたことに死ぬほどビビってるんだけどあれ幻覚?

白ウォズがウォッチを取り込むときに腹にグッとやるんじゃなくて口の中に入れてしまうし

ウォズくんも敗北した白ウォズと「一つになろう」とかいきなり誤解される可能性1000%な台詞言ったかと思ったら粒子化する白ウォズを吸うしなんなん?本編はまぁミステリアスな感じで謎だらけでよくわからん(という意味では海東と似てる?)と思ったけどまさかここでそんなエッティな芝居するとは思わなくて「なんかよくわからんが生きててよかった!」となりましたまる

仕事の見方が変わる

 

前から気になってたのを読み終えました

 

 

このまま今の会社にいていいのか?と一度でも思ったら読む 転職の思考法

このまま今の会社にいていいのか?と一度でも思ったら読む 転職の思考法

 

 

 

基本的にはタイトルどおり転職するときの考え方、について書かれているのですが

後半になると仕事への取り組み方・見方についてなかなかアツいアドバイスが盛り込んでいます。各章ごとにまとめが書かれている上に巻末にもまとめ一通り書かれている親切設計。

なので特に転職の予定がなかったり、最近転職したばかり、な人にも良い感じ。いまの仕事に対する見方を変えるヒントを求めるにも良い感

 

 

また個人的に「この手の本は好きを仕事にしろ、的なアレだろぉ〜???」と舐めてかかってたのですがそういうのではなかった。

転職方法はこれがいい!これはダメ!的な白黒でもなかった。あくまでメリットデメリット踏まえて自分で考えて選べスタイル。好きですね。そしてライフワーク、ライスワークどっちが優れてるとかそういうのでもなかった。自分がどちらよりなのかを踏まえたうえで読むとうまみが増すタイプの方です。

仕事をする、人全般向きの名著。

 

勇気がもたらす哲学

ビジネス・哲学・自己啓発系では

ものすごく有名であろうあの本を

ようやっと読み終えました。

まー大変だった。

 

 

嫌われる勇気―――自己啓発の源流「アドラー」の教え

嫌われる勇気―――自己啓発の源流「アドラー」の教え

 

 

本作を通してアドラー心理学を知ることで、

自分の抱える悩み事・コンプレックス・生き方などなど、ありとあらゆる「抱えていているもの」への見方がかなりガラリと変わります。

 

いやー数ある教えの中で「嫌われる勇気」を選びタイトルにしたセンス、日本人向けでウマすぎる。あとこの「嫌 われる 勇気」と分けたデザインにしたのは何故か、どうして「嫌われる 勇気」で改行しなかったのかかなり気になりますね。どなたか知っている方がいらっしゃったら教えてください。

 

 

 

さて、物語を読み終えたあと見える景色が変わる現象(特に現代に近いもの)があったりしますが、この「嫌われる勇気」はそれと同様の作用をもたらします。

 

その理由としては

「全ての悩みは対人関係の悩みである」

という断言を機に、「エッ!?」となると発想が次々と流れ込み、結果これまで多くの人がやりがちなモノ・社会への見方や考え方を根底から覆すからです。

 

故にこの本は後半にも書かれる通り「本内容を理解したり自分の中に落とし込むのは時間がかかる」のです。冒頭に大変、と言ったのはそれが理由です。これまで当たり前にやってて慣れてたことをいきなり全く異なる方法でやるとなったら、最初はものすごく手間かかりますよね。たとえばいつも右手で字を書いていたのを左で書け、というくらいに。そういうことです。

始まりの方では大樹で言う枝葉すなわちアドラー心理学を端的に示すフレーズが出るため、登場人物の青年に負けないレベルで驚き反発します。しかし、読み進めるごとにその背景にある確固たる考えや思想、つまり根っこに触れるためちょっとした謎解きのような感覚にもなります。「なるほど、この見方であれば悩みへの向き方が健康的になるな!」と膝を打つような感じです。個人的には過去・トラウマへの見方に最も驚きました。

 

形式は、アドラー心理学を知る哲人と悩み多い青年の対話スタイル。青年が非常に自己を否定し、白黒思考で、ゼロ百思考であるため、難解な思想を知る大きなヒントが得やすいです。読みやすいです。今あげた3つの考え癖がなぜ危ういかがよく見えますからね。これがもししょっぱなから賛同してる弟子だったら、「いや知るかボケ!」と投げ出してたかも知れません。

 

とはいえ、これは一回読み終えてガッテンとわかるものではないので、読むのにかなりのエネルギーを使います。書かれていることのスケールもでかいし、悩みに対する見方になかなかヴッ……とくるものもあるので、下手したら凹むんじゃなかろうか。私は結構凹みました。なのでそこは要注意。なによりこの本を手に、ペンとでかい紙にひたすら「自分の今を生き、勇気を持っていくこと」について書き殴って分析する時間が必要だなとも感じています。それも定期的に。それは間違いなく途方もない作業ですが、この「嫌われる勇気」は自分と向き合う時に間違いなく良き相棒となるでしょう。