海に焦がれる碧い書斎

感想、考えたことの記録

橙色の歌声 市倉有菜ちゃんの卒業式

1月19日、秋葉原ディアステージで行われた市倉有菜ちゃんの卒業イベにかけつけました。

同月8日にて突然の発表。卒業イベ当日まで2週間もない中、気持ちの整理がつかないまま「とにかくこれは行かなくては」と、足を運びました。

 

結果として2019年明けてすぐ、涙をボロボロと流し感情を大爆発四散スタートさせ、アツいステージを見届ける形となりました。

 

 

  • ここがすごいよ市倉有菜ちゃん
  • ステージの上は正直
  • 歌の最中に「空気」を作る
  • オリジナル曲のガチ恋口上

 

 

ここがすごいよ市倉有菜ちゃん

とにかく熱量の塊である彼女。アイカツ!関係の大型ライブがあった次の日には店に出勤してることは珍しくありません。

店の知名度もあって、海外の方が来られることもあります。それに気がつくと自ら笑顔で挨拶してどこから来てくれたのかと質問します。

来てくれた人へ真っ直ぐに言葉を届けてくれるのはステージだけでなくお店の中で変わりありません。

 

私はアイカツ!経由でディアステを知ったものの、どんな場所かイメージがつかず、店内の様子がわかる写真もなかなか見つからないなか(ディアステをはじめとするコンセプトカフェはだいたい、客による店内撮影についてなんらかのルールを設けています)、ある日勇気を振り絞って私は1人でお店に入りました。はじめて。有菜ちゃんがいる階へ運んだものの、緊張のあまり丸まって固まっていたら彼女は笑顔で「その服素敵ですね!」と言ってくれたんです。思い切ってアイカツ!関係のライブTシャツを着て良かったと心から思いました。

 

 

ステージの上は正直

ライブをある程度見てつくづく思うのですが、ステージの上というのは、表現するその人の今、感情、思うことなどを心身でもって感じられる場所だなぁと。

たとえどれだけセトリを固めようが言うことを決めてようが、なんか伝わってくるんですよ。それは練習量とか技術はもちろんなのですが、歌に込めた思いとか、何をこれまで感じて生きてきたのかとかそういうなんか、馬鹿でかいけど形にないやつなんですね。

 

この日は後輩や先輩と一緒に歌ったりするのですが、相手によって曲の雰囲気が全然違うし、そのぶん歌声もガラッと変わります。ジャックライブ……ご本人のみ、ソロでの選曲も多彩でした。(そのセトリについてはご本人のブログにありますので是非見てください)、それだけお店、お店の人たちとたくさんの思い出があったのだと伝わります。

また、卒イベだけあって終始かなり混雑してました。そんななかでキビキビと注文内容を裁く人もいれば、スクリーン越しに真剣な眼差しで主役を見る人、自分たちのリリイベが当日あったにもかかわらず終えて駆けつけた人、寂しいとはっきり言った人……お店の人たちも色んな姿がありました。それだけ慕われ愛されてたのだな、と感じました。

 

そしてジャックライブでは序盤から泣かされていたのですが、(蕾からの奏、でもうアカンかった)とにかく歌詞に「あぁ、それを伝えたいのね」とビシビシ胸に来るわけです。

歌う彼女の表情も色々あって、バラードでは切なそうに、アイカツ!曲ではあのキャラが浮かぶように、終盤に入ったあたりやオリジナル曲では笑顔も涙も全部ぶっ込んだかのような、怒涛の展開。ステージの数だけたくさん経験してきたんですね。


歌の最中に「空気」を作る

彼女のすごいところは歌うことで場の空気をブワッと瞬時に変え、自分のものにしていくその姿です。

 

終盤のMCでは作文を用意してました。なんでもMCのトークが不得手?とかで用意しているそうです。そういえばテンペスト(後ほど詳しく説明)の時も紙を片手にしていました。つづられた真剣そのものな言葉が終えて歌が始まると思うとなんと歌う最中にめちゃくちゃ煽ります。とてもシンプルな言葉で。

声出していいのかな?とオロオロする客を感知した途端に、これから盛り上がるぞという時に、間奏の間にきっちり生の言葉を出してくるんです。そうするとどうなるかというと空気が突然変わって熱量が急激に上がります。冗談抜きで。

一度上がれば爆走するしかありません。客もその熱量に食らいつくようになります。なんなら客も叫びます。彼女が生んだ熱量に応えるように。MlXは発動するしコールは野太くなる。腕は上がるし汗は超かく。その変化を感じ取った彼女はめちゃくちゃ嬉しそうなんですよ。笑顔なんですよ。だってステージ上だけでなくお客さんとも一緒に作り上げることをとても願っているんですもの。一方的に表現するだけでなく、客からのレスポンス、創意ある言葉に喜んでくれるんです。これ、すっこいことなんですよ。言ってることがよくわかんねぇという方はライブ会場でとにかく彼女の生の歌を聴いてください。

 


オリジナル曲のガチ恋口上

有菜ちゃんのオリジナル曲の1つ「時の旋律」は彼女自身がメインのステージでは欠かせないのですが、それは去年11月8日に行われたライブ「TEMPEST」で起こりまして。

TEMPESTとは有菜ちゃん8周年を祝う、愛野えりちゃんとの共同、生バンドによる店外ライブ。これがまたとんでもねえ(褒め言葉)企画だったんですよ。2人のそれぞれ全然違う個性と歌がぶつかる……かと思いきや不思議と合わさって化学反応バンバン起こしてたんですよ。

で、ライブ終盤の有菜ちゃんタイムで時の旋律が歌われたんですがなんと歌の最中(だったはず)に「ガチ恋口上されたの1回くらいしかない」みたいなことをぶつけてきたもんですから、優秀な有菜推したちがきっちりガチ恋口上決めてくれたわけですよ。両手で顔を抑え感情をこぼす有菜ちゃん、一心不乱に叫ぶヲタク。ガチ恋口上をまだ覚えてなかった私はただその圧倒的な景色を見ることしかできなくて、実はかなり悔しかった。あの日から絶対にガチ恋口上を空で言えるようにするぞ!と決意し密かに練習してました。

 

そんななかでの卒イベ。時の旋律は間違いなく歌われるとして、どうくる、どうくる!?となって本番。無事に発動されました。私もなんとか叫んで。有菜ちゃんはやはり両手で顔を抑えて伏せて……顔は隠してたけども、気持ちはガツンと来てましたよ。客側全面に焚かれたオレンジ色、大きく振り乱す金の髪、真っ直ぐな歌声、汗、涙、全部が熱量になってとんでもねぇシメとなりました。

 

 

 

 

 

 

そんなこんなで、とてもいいイベントに参加することができました。画像でしか拝見できなかった黒特攻服、めちゃくちゃかっこよかったし、前半でのメイド服も可愛かったなぁ。

また生の歌を聴けること、会えることを信じております。