海に焦がれる碧い書斎

感想、考えたことの記録

銀髪の男はだいたいヘンタイだよ/映画「銀魂」感想

話題の実写映画「銀魂」を見てきた。

見ようと思ったきっかけはSNS上で見に行った人たちの感想がだいたい評判が良かったためである。

 

そして私が見て真っ先に思ったのは

「この映画大丈夫か?(とてもほめている)」であった。

 

以下ネタバレ

 

 

 

 

 

 

 

実写化映画でよくおこるアレの心配は無用

 

人気のアニメや漫画が実写映画化されると聞いて、おそらく「うわああ!やったああ!」と大喜びする人は、限られているとは思う。

理由等はもういろんなところで語られているから長くは語らないが、要は「原作で描いたことと映画で描いたことの間にうまれたズレ」である。銀魂の場合はもう「実写化したら厳しい反応が返ってくることはわかっている」ことを承知して、しかもその旨をHPでも公開しているうえでやった、という形であった。

詳しいことは映画の公式HPに載っているが、本編を見ると原作とのずれがないように工夫されているのがわかる。原作漫画の、ゆるい雰囲気と監督がメガホンを取り描いた景色もゆるい雰囲気。そこに出演者たちが各々キャラとの違和感がないようにしている(一部はほぼそのままな気がするが、それはそれでいい味を出しているのでスルーしよう)

個人的に特におどろいたのは、神楽を演じた橋本環奈ちゃんは。あの「千年に一人の逸材」が、鼻くそをほじったり、ゲロはく演技したり白目むいたりしている。近年ドラマや映画に出たり確実に役者としての道を広げているのは、なんとなくわかっているけれど、ここまでお下劣なキャラをやることは銀魂でしか見られないかもしれない。

もうしかしたら、銀魂をきっかけにそういうコミカルな演技を求められたりするのか……いやはや、誰かの言葉を借りるなら2・3年後彼女はすごいことになりそうだ。

あと局長。あのシーンそのままやったのか局長。

ツボをついてきたパ……パロディ要素

監督が監督だし、原作者が原作者なので予想通りパロディな場面がとても多かったので、いくつか印象的だったのを取り上げてみよう。全体的に対象年齢を30代以上にしている印象であった。

 

映画の冒頭・ラストで流れた小栗旬の歌がどう聞いても反町隆史の「POISON」

某音楽番組的なデザインでメインの3人紹介

源外が銀時に見せた品物の数々

銀時が最終ステージへ移動したときの方法

 

ついぼやけて書いてしまったが、もし作品が円盤化した時このあたりがどうなるのかは大変気になるところである。

実写化映画の新たな可能性

実のところ銀魂はある程度漫画を読んでいたが、高杉チームのキャラはあまりわかってない状態で映画を見たのだ。しかし、ある程度知っているがゆえに「あれ、ここって原作のまんまだっけ?アレンジしてるんだっけ?」と気になった。

何せパロディ要素が多い本作品、いろんなことに配慮してアレンジしてるだろうか、どこまでがそのままでどこまでが映画オリジナルなのか、正直よくわからない。けれど正直そこまで気にならない。これは、原作の描く世界と映画でのスタッフが作った世界がそれなりに相性が良かったからだろう。

もしかすると役者目当てで映画を見た人もいるかもしれないし、映画をきっかけに原作を手に取ってみるのもいいのかもしれない。銀魂はその流れを作るにはいい例となるのではないだろうか。