モテを考える、それは自分との戦い
本屋でふと見かけて思わず手に取ってしまったのがこちら。
モテ考 30歳独身漫画家がマイナスから始める恋愛修業 (HARTA COMIX)
- 作者: 緒方波子
- 出版社/メーカー: KADOKAWA / エンターブレイン
- 発売日: 2017/08/10
- メディア: Kindle版
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もともとコミックエッセイを読むのが好きなのですが、この、色々と胃がキリキリするタイトルと概要に惹かれて思わず手にとってしまいました。
だって「モテ」ですよ。「モテ」て。
フェミニンな女性が織りなす小悪魔的なモテとは明らかに違う感じがかえって興味深い。手にとって読むと、やはり最後まで胃がキリキリした。ああ、リアルだ。なかなかリアルだ。まあ最後まで読み切れたし、とりあえず思ったことを書いておきましょう。
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常識を言葉にする /心の処方箋
フォロワーさんが呟いてて気になった本である。見ての通り発売時期は20年以上も前のものであるが、内容の多くは現在にも通じるところがあったのが驚きだ。
自分の悩みや考えていることを文章にすると、何らかの効果があることはメンタルヘルスにおいてたくさん言われているだろう。
ここでは、我々が普段感覚レベルで行なっていて言葉にすらしないようなこと……本文でいえば常識、を文章化しているのがとても興味深い。
スパイダーマンという名の青春活劇、多様性
スパイダーマンホームカミング、みてきました。
これまで2つ劇場版でシリーズ化されてるから、今回はどう攻めるのかと思ったらアベンジャーズの世界と関わらせるだけじゃない新しい構図が出ていてよかったですね。その一方で、テーマがテーマなので学校しんどいマンにはちょっと見るにはきついかもしれないな、という印象でした。
Q.スパイダーマンこれまで見てないけど大丈夫?
A.今までのシリーズとはキャストや舞台設定もかなり変えてるから大丈夫。私もトビーマグワイアダーマしか見てないから。もちろん今まで見ていた人にもクスッと笑えるところあって楽しめるよ
Q.アベンジャーズ系列とかアイアンマンシリーズ見てないけど大丈夫?
A.私自身アベンジャーズは最初のしか見てないしアイアンマンもキャプテンアメリカにも一切触れてないけど気にならなかったですよ。どうしても心配ならどんなヒーローなのか調べて置くといいかな、という程度。
※ここから先はネタバレになります
いろんなタイプの人がいる世界
今回のダーマで1番目に見えてわかる違いは「多様性」ですね。特に学校。
地元のお店の人や校長先生などの大人からクイズ大会の仲間まで、様々なタイプの方がいたのにオオッ、となったり。
なかなかの変人な女の子がクイズ大会仲間にいるけど誰かが拒絶することもないし、で、クイズ大会仲間みんなが優秀かというとそうでもない子がいたり。それでいてハブられることはなかったり。
ピーターが惚れた先輩も褐色の肌がセクシーで魅力的な女性で。ピーターの友人兼相棒はふくよかな男の子だったり。
考えてみたら世の中には色んな人がいることが当たり前なんですが、それを忘れてしまうこともしょっちゅうあるんじゃないんでしょうか。それで、自分と全然違う人間と近くにいるとき、わからなくて戸惑って距離を置いて……。
今回のスパイダーマンはそういう意味ですごくいいキャスティングをしたなぁと思います。
そんな世界にもしっかりスタン・リーおじいちゃんはいたし結構喋ってましたよね?いやぁ面白い世界ですわ。
まだまだ青いよ!スパイダーマン
次にグッときたポイントは、未熟さと青さを徹底的に描かれていること。
コスチュームをつけているのに、周りは民家ばかりの街だから走るシーンが結構多いし(これまでのシリーズではお馴染みだった、糸を使ってビル群の移動がなかったのも新鮮)
尋問が下手すぎて相手に応援されてしまうのは笑った。
でもAIにキスを唆される例のシーンは爆笑した。あれの元ネタって、トビースパイダーマンのあのシーンのことですよね、どう考えても!
敵は超人でもなく、スーパーパワーの持ち主でもない、一般人
今回の敵のいいなーと思ったところは超能力を授かったわけでもなく、見方を変えればある種の正義感を持つ被害者でもあるんですよね。もちろん、彼のしてきたことはアウト中のアウトだし、家族にも黙っている。とはいえ最初から最後まで信念を持ってるのは好印象。また、ピーターと対峙したりするシーンでは一般市民としての姿を前面に出して葛藤したり、大人としての立場で振る舞うことでピーターの成長を表現するいいキャラだなぁと思いました。
意外な決着のつけ方
ステルス機能を持ったジェット機での死闘。死闘といいつつもピーターの方がかなり劣勢だったから「まさかこのジェット機の外側にいるままボコるのか?」と思ったら、まさかの墜落して砂場に不時着してからが本番だったという。 いやーこれにはやられました。しかもボロボロの翼を見て助けようとするピーター。大人と子どもの構図の絶妙さが出たような気がします
そんな感じでトータルでは良い感じだなーと。ピーターが思いの外、学校生活をエンジョイしてるしそれでいてヲタクというハイスペックぶりにうひゃあとなったけど、まぁこれは私個人の感想w
スクリーン越しの夢/映画キュウレンジャー&エグゼイド感想
キュウレンジャー、プロレス風戦闘シーンが好きだわ。有名プロレスラーのセリフたくさん喋ってて面白かった。
エグゼイド
既に見た人の感想からしてかなり気合入ってる印象あったから足運んでみたら本当に気合が入ってた。今回は映画版エグゼイドのすごいところについて書いておこう
※以下ネタバレ
本編との絶妙なリンク
この文章を書いている()時点では、あるポイントを機に本編とは別ルートの選択肢に入ったかのような物語構成という印象。これまでヒーローものの劇場版というと、本編にはないお祭り要素・特殊演出そしてゴリ押しがあったりと、要は「こまけぇこたぁいいんだよ!」なところが気になっていたのだが、エグゼイドはむしろ「今までのストーリーよく思い出して見てみろ!」と言わんばかりの仕掛けだらけゲームである。
トゥルーエンドとなる劇場版は本編とどうリンクするのか、最終回まで見逃せない構造となっていた。
ゲームだからこその演出
劇場版ではそこでしか見れないフォームがある。さて今回はどうなるのかと思ったらなんと今話題のVRを使ったフォーム。しかも、自らステージ、武器などを描くことでこちらを優位にする能力。そう、自らゲームを作るまたは道を開けるタイプのゲームはあの名作やあの名作にあるではないか。永夢が描き上げたものが、清書されるのでなくそのまま形となっていかというのが特にいい。
そしてラスボスであるゲムデウスとの死闘。ゲムデウスが伸ばした腕を道のようにして走ってボコるところとかもうこれラスボス戦あるあるではないか。見ていて鳥肌がたった。
医療とゲーム、現実と仮想、子どもと親
今回の映画の見事なところはこの3つの対立構造を織り交ぜながら作り上げたところである。いずれも本編では描かれている部分はあるが映画では子ども、しかも少女が仮想の世界に困るという、ヲタクにとってはグッとくるネタながらも永夢が医者としてプレイヤーとして、少女の父親と向かい合うところがシビれる。
物語の展開が絶妙な作品はこういう対立候補を複数混ぜて、てらし合わせたりリズムを刻むように組み入れたりするのだがエグゼイドはそのわかりやすい例だと思った。
トゥルーエンドという名の理由
ゲームによっては選んだ選択肢によって異なる結末を迎えることもある。エグゼイドでは何を分岐点としてそうなったのか。最終回を迎えて明らかになるのか。後半から「毎週が最終回」のようなクライマックスっぷりを見せたが……ああ、最終回が楽しみで怖い
良き作品は無知をも抱きしめる
「キンプラ」はエネルギーの塊、と言っても過言ではなかった。
前作の「キンプリ」においては、危機的状況から一転して奇跡的なレベルのヒットとなりSNS上でも話題となった。さて今回の「キンプラ」はどうだろうか。
キンプラについて知っていることは、キンプリの続戦であることと、上映時間がおよそ70分と前作とさほど変わらないことのみ。プリリズを視聴することなく見ていくことは問題ないのか?と思う人もいるかもしれない。
先に答えておこう。全く問題ない。
強いて言うなら、キンプリは見ておいたほうがいい。
70分でよかった
登場人物が多いにもかかわらずストーリーはわかりやすく、セリフの詰め具合はまるで1クールのアニメの総集編かのよう。でもこれは完全新作。全く目が離せない中で繰り広げられるプリズムショーは眩さと輝きのフルコース。ただただ圧倒的だった。
惜しみなきみっともなさ
コウジの前で崩れたり聖の叱咤にへこたれるヒロ、冷に相談し迷うカヅキ。カヅキの戦いに惚れるタイガ、大和アレクサンダーなど。気がつくと今回はアイドルたちに「パアッ」「ホワァ」などの擬音語・擬態語がつきそうなほど感情表現が印象的である。見方次第ではみっともないと思うかもしれないが、誰もが迷いあがいて悩む事をバンバン表していて、目が離せなかった。
応援したくなるシステム
前作とキンプリでは、ピンク色の字幕によるセリフ熱唱タイムなどなかなかアツい応援ができる一方で、やはり行き過ぎた声出しもあったらしい。キンプラの応援上映では冒頭に鑑賞するにあたっての注意ムービーが流れたのだ。
今回のキンプラではしっかりと応援タイムはあるがプラスして前記のような濃いやりとりや表情が満載なので、大会のシーンではもう多幸感MAXである。ヒロとカヅキ先輩は流石であった。
良き作品は無知をも抱きしめる
このようなシリーズ作品、関連作品系統に触れるうえで最も億劫になるのが「元作品を把握しなければいけない」という感覚である。ましてやキンプリ・キンプラの場合は女の子のアイドルが出る女児向け作品が軸となっている上に、元作品の放送も展開も終わっている。なぜこのタイミングで番外編的なものを出したのかとすら感じた。だが言ってしまうと「面白かったら、元がなんであろうと調べたくなるし見たくなる」のである。監督をはじめとするスタッフのこだわりと情熱はあらゆるシーンで散りばめられており、プリリズを知らない私でも「こりゃとんでもないことやってるな」と肌で感じたほどである。アツい熱量は知識云々を超えてしまうほどすごいのだ。
というわけで、プリリズを知らなくても、アニメ作品としての面白さが伝わったキンプラ。男性アイドル作品が男性多々ある中、これからの展開も楽しみである。