スクリーン越しの夢/映画キュウレンジャー&エグゼイド感想
キュウレンジャー、プロレス風戦闘シーンが好きだわ。有名プロレスラーのセリフたくさん喋ってて面白かった。
エグゼイド
既に見た人の感想からしてかなり気合入ってる印象あったから足運んでみたら本当に気合が入ってた。今回は映画版エグゼイドのすごいところについて書いておこう
※以下ネタバレ
本編との絶妙なリンク
この文章を書いている()時点では、あるポイントを機に本編とは別ルートの選択肢に入ったかのような物語構成という印象。これまでヒーローものの劇場版というと、本編にはないお祭り要素・特殊演出そしてゴリ押しがあったりと、要は「こまけぇこたぁいいんだよ!」なところが気になっていたのだが、エグゼイドはむしろ「今までのストーリーよく思い出して見てみろ!」と言わんばかりの仕掛けだらけゲームである。
トゥルーエンドとなる劇場版は本編とどうリンクするのか、最終回まで見逃せない構造となっていた。
ゲームだからこその演出
劇場版ではそこでしか見れないフォームがある。さて今回はどうなるのかと思ったらなんと今話題のVRを使ったフォーム。しかも、自らステージ、武器などを描くことでこちらを優位にする能力。そう、自らゲームを作るまたは道を開けるタイプのゲームはあの名作やあの名作にあるではないか。永夢が描き上げたものが、清書されるのでなくそのまま形となっていかというのが特にいい。
そしてラスボスであるゲムデウスとの死闘。ゲムデウスが伸ばした腕を道のようにして走ってボコるところとかもうこれラスボス戦あるあるではないか。見ていて鳥肌がたった。
医療とゲーム、現実と仮想、子どもと親
今回の映画の見事なところはこの3つの対立構造を織り交ぜながら作り上げたところである。いずれも本編では描かれている部分はあるが映画では子ども、しかも少女が仮想の世界に困るという、ヲタクにとってはグッとくるネタながらも永夢が医者としてプレイヤーとして、少女の父親と向かい合うところがシビれる。
物語の展開が絶妙な作品はこういう対立候補を複数混ぜて、てらし合わせたりリズムを刻むように組み入れたりするのだがエグゼイドはそのわかりやすい例だと思った。
トゥルーエンドという名の理由
ゲームによっては選んだ選択肢によって異なる結末を迎えることもある。エグゼイドでは何を分岐点としてそうなったのか。最終回を迎えて明らかになるのか。後半から「毎週が最終回」のようなクライマックスっぷりを見せたが……ああ、最終回が楽しみで怖い
良き作品は無知をも抱きしめる
「キンプラ」はエネルギーの塊、と言っても過言ではなかった。
前作の「キンプリ」においては、危機的状況から一転して奇跡的なレベルのヒットとなりSNS上でも話題となった。さて今回の「キンプラ」はどうだろうか。
キンプラについて知っていることは、キンプリの続戦であることと、上映時間がおよそ70分と前作とさほど変わらないことのみ。プリリズを視聴することなく見ていくことは問題ないのか?と思う人もいるかもしれない。
先に答えておこう。全く問題ない。
強いて言うなら、キンプリは見ておいたほうがいい。
70分でよかった
登場人物が多いにもかかわらずストーリーはわかりやすく、セリフの詰め具合はまるで1クールのアニメの総集編かのよう。でもこれは完全新作。全く目が離せない中で繰り広げられるプリズムショーは眩さと輝きのフルコース。ただただ圧倒的だった。
惜しみなきみっともなさ
コウジの前で崩れたり聖の叱咤にへこたれるヒロ、冷に相談し迷うカヅキ。カヅキの戦いに惚れるタイガ、大和アレクサンダーなど。気がつくと今回はアイドルたちに「パアッ」「ホワァ」などの擬音語・擬態語がつきそうなほど感情表現が印象的である。見方次第ではみっともないと思うかもしれないが、誰もが迷いあがいて悩む事をバンバン表していて、目が離せなかった。
応援したくなるシステム
前作とキンプリでは、ピンク色の字幕によるセリフ熱唱タイムなどなかなかアツい応援ができる一方で、やはり行き過ぎた声出しもあったらしい。キンプラの応援上映では冒頭に鑑賞するにあたっての注意ムービーが流れたのだ。
今回のキンプラではしっかりと応援タイムはあるがプラスして前記のような濃いやりとりや表情が満載なので、大会のシーンではもう多幸感MAXである。ヒロとカヅキ先輩は流石であった。
良き作品は無知をも抱きしめる
このようなシリーズ作品、関連作品系統に触れるうえで最も億劫になるのが「元作品を把握しなければいけない」という感覚である。ましてやキンプリ・キンプラの場合は女の子のアイドルが出る女児向け作品が軸となっている上に、元作品の放送も展開も終わっている。なぜこのタイミングで番外編的なものを出したのかとすら感じた。だが言ってしまうと「面白かったら、元がなんであろうと調べたくなるし見たくなる」のである。監督をはじめとするスタッフのこだわりと情熱はあらゆるシーンで散りばめられており、プリリズを知らない私でも「こりゃとんでもないことやってるな」と肌で感じたほどである。アツい熱量は知識云々を超えてしまうほどすごいのだ。
というわけで、プリリズを知らなくても、アニメ作品としての面白さが伝わったキンプラ。男性アイドル作品が男性多々ある中、これからの展開も楽しみである。